「FUKUIHARA」シリーズがFoodワインとして、食事に寄り添う、食事が主役のワインをイメージしていますが、この「Pino Fan」シリーズは、自分たちの理想を追求し、かつ、土地の風景風土を反映した個性を表現することを目指したシリーズです。
「Pino Fan」というネーミングは、わたしたちがPinot族(ピノ・ノワールを含めその変異種、交配品種を含む)が好きで「ファン」であるという意味と、Pinot Fin(仏読で「ピノ・ファン」:ピノの小粒のクローンを指す→このワインに使用されているピノ族のクローンもFin(ファン)であるため)の2つの意味をかけています。
自社畑で最もポテンシャルが高い畑のぶどうだけでつくったワインです。この区画は「フィロキセラ以前のブルゴーニュの畑」がモチーフで、シャルドネ(8つのクローン)、ピノグリ(3つのクローン)、ピノ・ブラン(2つのクローン)とピノ・ノワール(5つのクローン)が1枚の畑に混植されています。ぶどうや野生酵母への影響を考慮して化学農薬や除草剤は一切使用せずぶどうを栽培しております。
このワインは、この畑のぶどうを一斉に収穫し、それらを一緒に仕込みます。醸造は、スキンコンタクトを行いプレスし樽に移し、自然発酵(約1か月)~自然乳酸発酵~熟成を瓶詰まで同じ樽で完結させています(心を奪われたブルゴーニュの最上の白ワインをお手本に、この区画の醸造は樽が重要な要素だと考えています)。
今回のワインは、2019年と2020年のキュヴェを瓶詰前にアッサンブラージュしています。2019年は、東日本豪雨の大雨が福井原にも襲ったドメーヌ長谷でも最も厳しい年でした。収穫前に降り注いだ雨はそれまでに積み上げたぶどうの凝縮感を奪い、また灰色カビなどの蔓延により収穫量にも大きく影響しました。本来なら単年のヴィンテージでリリースする計画だったこのシリーズですが、バランスを考慮し、2020年の樽熟成したキュヴェを合わせることにしました。
酒質は全体的に瑞々しくもヴォリュームを感じますが、2020年のキュヴェが高い酸をもっており全体のバランスをとっています。完熟した状態で収穫し樽熟成しているため、パイナップルなどの南国のフルーツや黄桃などを連想させる香りが主体です。さらに、和の柑橘やヘーゼルナッツの香りなど様々な香りが一体となりミネラルや塩味を感じさせるワインとなっています。
流通を考慮し、瓶詰時に15ppmの亜硫酸を添加しております。
製品詳細
- Release Year:[2022.10]
- Type:[白]
- Grapes:[シャルドネ、ピノグリ、ピノブラン]
- Series:[Pino Fan]
- Lot: [1200]
- Price:¥3,600(税抜参考価格)
- Alc%:12%
- 750ml
*自社葡萄(福井原産) 100%