自社畑で最もポテンシャルが高い畑のぶどうだけでつくったワインです。この区画は、「フィロキセラ以前のブルゴーニュの畑」がモチーフで、シャルドネ(8つのクローン)、ピノ・グリ(3つのクローン)、ピノ・ブラン(2つのクローン)とピノ・ノワール(5つのクローン)が1枚の畑に混植されています。ぶどうの野生酵母および発酵への影響を考慮して化学農薬や除草剤は一切使用せずぶどうを栽培しております。
2023年は照り付ける太陽と高温、収穫期には雨が少なかったこともあり、ぶどうが熟す前に糖度がぐんぐん上がっていった年です。そのため、酸を残しつつ、熟度も考慮したワインにするために、収穫のタイミングには非常に気を遣いました。普段は一斉収穫のところ、この年は9月の下旬からスタートし、10月の下旬まで畠を歩き回り、房ごとの状態を見ながら計6回に分けて収穫をしました(最初の収穫で糖度22度、最後は26.5度という高い糖度を記録。それでも酸は8g以上を残し骨格と酸でバランスのとれた果汁が得られました)。収穫ごとに小分けのキュヴェとして発酵させ、その後228リットルの古樽で合流、自然乳酸発酵~熟成を経て瓶詰まで同じ樽で完結させています。アルコール分は13%(+α)で発酵は停止し、樽出し後ステンレスタンクでさらに5カ月以上熟成し無濾過無清澄で瓶詰しました。リリース時には、瓶詰から時間が経っていないため、一時的に立体感や香りの拡がりに欠けていますが、瓶熟成を経てこの区画の特徴である和の柑橘の香りに、パイナップルなどの南国のフルーツ、黄桃、洋ナシなどを連想させる香りが拡がってきます。加えて、ヘーゼルナッツ、しょうが、グレープフルーツの皮、ミネラルなどのニュアンスもあり、瑞々しく、かつミネラルや塩味を感じさせるワインとなっています。
※ 仕上がりや流通を考慮し、瓶詰時に極少量の亜硫酸を添加しております。
※ 耐圧瓶と王冠を使用しております。
※ 福井原自社栽培ぶどう100%
製品詳細
- Release Year:[2025.7]
- Type:[白]
- Grapes:[シャルドネ、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、ピノ・ノワール]
- Series:[Pino Fan]
- Lot: [997]
- Price:オープン価格
- Alc%:13%
- 750ml
ドメーヌ長谷 「Pino Fan」シリーズについて
「Pino Fan」シリーズは、自社ぶどう100%で自分たちの理想を追求し、かつ、土地の風景風土を反映した個性を表現することを目指したシリーズです。「Pino Fan」というネーミングは、わたしたちがPinot族(ピノ・ノワールを含めその変異種、交配品種を含む)が好きで「ファン」であるという意味と、Pinot Fin(仏読で「ピノ・ファン」:ピノの小粒のクローンを指す→このワインに使用されているピノ族のクローンもFin(ファン)であるため)の2つの意味をかけています。
















